Japanese
English
方法と装置
プレチスモグラフ
Plethysmograph
石川 浩一
1
Koichi ISHIKAWA
1
1東大医学部清水外科
1Department of Surgery, Tokyo University
pp.735-742
発行日 1956年10月15日
Published Date 1956/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200423
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
プレチスモグラフ Plethysmograph(πληθν-ςμω=filling)は生体のある器官や体肢1部の容積変化を記録する方法であつて,通常容積変化からその器官や体肢の血量変化を知るために用いられ,本邦では容積脈波計とよばれている(Straub 1922,Barcroftら1953,Burch 1954)。器官の容積計はOnkometerともよばれ,Cohnheimら1883により腎容積計(Nierenon kometer)として,Schaferら1896により脾容積計(Milzonkometer)として,又Edmunds 1898により腸管容積計(Onkometer des Darmes)として,古くから動物実験に用いられている。この外に動物の肺・心・脳・四肢などの容積を描記する装置も考案されている。人に対する容積記録法の応用はもちろん実施に著しい制限をうけており,直腸腔や頭蓋などの容積変化記録も2〜3考案されているが,従来主として四肢の容積変化のみが臨床検査に利用されているにすぎない。よつて今回は四肢の容積変化を臨床検査として描記する方法についてのべてみよう。
Buisson 1862は人の前腕以下をガラス瓶にいれ,容器に充した水を介して肢部の容積変化を描記せんとし,そのごFick 1869は金属製容器とゴム輪で装置をつくり,Mosso 1884らはガラス容器を考案した。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.