Japanese
English
講座
同時左右両側心臓カテーテル法—第一編 同時左右両側心臓カテーテル手技(運動負荷)
Bailey's Thoraic Clinic Habnenann Hospital
広瀬 輝夫
1
Teruo HIROSE
1
1千葉大学医学部中山外科
1Nakayama's Surgical Dept,. Chiba Univ. Medical School
pp.602-604
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200400
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒 言
近来,心臓辨膜疾患の矯正が外科的に総べての辨膜に可能になり,又合併辨膜疾患も一次手術により治療出来るようになつた為その術前適格な診断が必要に迫まれて来た。
御存知の如く,リウマチ性心臓辨膜症は僧帽辨を侵かす事が最も多いのであるが大動脈辨,三尖辨を侵かす頻度も今まで考えられていたよりはるかに高いものであります。そこで左右両側心臓各室の圧曲線を同時に採取する事が出来れば適格な診断が可能となり,手術適応並びに術式の助けになる事は申すまでもない事であります。数年来広く行われている右側心臓カテーテル法,上膊動脈圧曲線による僧帽辨並びに大動脈辨疾患の診断法は間接的であるため,屡々診断が困難でありました。1953年8月スカンヂナビヤのDr. Bjorkが左側心臓カテーテル法を考案し,人体における左心房心室の直接圧曲線測定に成功して以来,此の方法は広く各国で行われ,診断上大きな進歩を来たしたのであります。米国においては此の方法は,Dr. Fisher (Pitsberg) Dr. Shnabel (Philadel—phia)等が此れを紹介,現在各大学心臓外科クリニークにおいて行われて居ります。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.