Japanese
English
症例
心耳の並列位を伴う二房三腔心の一例
A Case of Cor Triloculare Biatriatum with Juxtaposition of the Atrial Appendages.
三枝 正裕
1
,
和田 達雄
1
,
平手 資郎
1
Masahiro SAEGUSA
1
1東京大学医学部木本外科教室
1Department of Surgery, Tokyo University School. of Medicine
pp.455-459
発行日 1956年5月15日
Published Date 1956/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200376
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青色症Morbus Caeruleusのうち,二房三腔心Cortriloculare biatriatumはHolmes1)(1824)以来割合に数多い報告例があるが,最近の心臓外科手術の進歩により,Fallot氏四徴症をはじめ各種の青色症が手術治療の対象となるに及んで,これらの手術適応決定が重要な問題となり,従来の病理解剖学的興味だけでなく,術前の鑑別診断として本症を考慮する必要があるようになつた。しかしながら,現在までの報告例はすべて剖検例であり,生前または術前に二房三腔心と診断されたものは1例もない。東大木本外科においても,剖検により二房三腔心と確認された症例を経験したが,さらにこれは心耳の並列位Juxtapositionをあわせ有し,心臓奇型のうちでも非常にめずらしいものなのでここに報告する。
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