Japanese
English
症例
慢性腎炎の末期,即ち尿毒症の初期に併発した急性心嚢炎の臨床と剖検
A case of acute pericarditis occured in the terminal stage of chronic nephritis, i.e.the initial stage of uremia
中沢 和夫
1
,
舟木 治
1
,
船木 貞三
2
K. NAKAZAWA
1
,
O. HUNAKI
1
,
T. HUNAKI
2
1三重県立大学高崎内科
2病理学教室
1Takasaki's Internal Madicine, Faculty of Medicine, Prefectural University of Mie
2Department of Pathology
pp.207-210
発行日 1956年2月15日
Published Date 1956/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200340
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1.緒 言
心嚢炎の原因としては関節リウマチ,結核等によるものが多いが,之等については数多くの報告がなされている。吾々は最近,慢性腎炎の経過中に急性心嚢炎を続発した例を経験した。本例は慢性腎炎の末期,即ち尿毒症の初期の状態に於て,最初線維素性心嚢炎を併発し,約1週間の後に出血性となり,結局,心嚢タンポナーデにより死亡したものであり,その点非常に興味深いものであると思う。尚,患者は死亡後,病理解剖を行つたので,以下,その臨床経過,並びに剖検所見を述べ,若干の考察を加えて見ようと思う。
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