Japanese
English
方法と装置
光電比色計に依る血液酸素飽和度測定法(キーベツト法)
Electrophotometric Determination of Blood Oxygen Saturation (Cubette-Method)
藤本 淳
1
,
森永 堯
1
,
篠 憲二
1
,
芝 卓彌
1
,
西山 実
1
,
田中 陽造
1
,
田中 衞
1
Kiyoshi FUJIMOTO
1
1大阪大学第一外科教室
11st. Surgical Clinic of Osaka University
pp.489-492
発行日 1955年8月15日
Published Date 1955/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200268
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血液酸素の定量には従来主としてBarcroft又はVan Slyke氏法に依る測容式或は測圧式の測定法が採用されて来たが,何れも操作に可成りの経験と習熟を要し,又検体が多数の場合には長時間を要し,冬期著しく温度が下降する時期には抽出ガスの吸收に甚だ困難を感する事は実際に測定を行つて居るものが等しく困惑を感じて居る所である。又斯の様な事が多くの場合血液酸素の研究上大きな障碍となつて来た事は確かである。然るに近時光電的測定法の発達に伴つて,「ヘモグロビン」溶液の吸光度を測定して酸素飽和度を求める事が実用化されるに至り欧米にては既に多くの報告が発表されて居る。1933年Heilmyer1),Millikan2)等に始まり,1934年Hall3),Kramm—er4),Mattes5)は稀釈しない血液に就いて精巧な「トノメーター」を用いて分光光度計による測定法を発表した。1935年Drabkin6)等,1938年Brin—kman7)等は光電比色計を用いて600〜700mμの範囲にある「ネオンランプ」を光源とした装置を考案し,「キユベツト」で「サポニン」で溶血させた少量血液の酸素飽和度を測定した。Joxis8)は436mμで最高強度を出す水銀光源を使用し,VonIssakutz9はinfra-red範囲内の光を供給する「フイルター」を有する光電比色計を使用し,1942年Lowry10)は490〜620mμのEvelyn比色計を用いた。
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