Japanese
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講座
肺機能檢査法・6—ガス交換の測定
Pulmonary Function Test・6 Determination of gas exchange.
笹本 浩
1
,
和田 知雄
1
,
岡村 輝彥
1
Hiroshi SASAMOTO
1
1慶応義塾大学医学部内科教室
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.208-214
発行日 1954年7月15日
Published Date 1954/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200161
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Ⅰ.緒言
肺胞作用は1)ガス分布2)血液分布及び3)ガス交換(拡散)の三者である1)。前二者については前講2)に於て述べた。本講ではガス交換について述べる。肺胞に於けるガス交換について,Ludwigは分泌説を,Strassburgは拡散説を唱え,其後論争があつたが,実験方法が精密になるとともに肺胞気の酸素分圧は動脈血のそれより常に高いことが明らかとなり,分泌説は否定された。即ち肺胞気と肺胞毛細管血の中に存するO2及びCO2のガス分圧の差により,O2は肺胞毛細管血中へ,CO2は肺胞気中へ移動するのであつて,肺胞上皮のactiveな作用(例えば分泌)は存しない。
拡散なる物理的現象には次の関係がある。
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