檢査室
肝臓機能檢査法
飯山 一郞
1
1東京大學醫學部産婦人科學教室
pp.362-364
発行日 1951年9月10日
Published Date 1951/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200532
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肝臟機能檢査は近年單に肝疾患の診斷のみに止らず,種々な潜在性肝機能不全の早期診斷,各種疾患の際の病理探究等に廣く應用せられている。然し肝臟は全細胞の80%以上が侵されねば機能障碍をあらはさぬ程代償能力の強いものであること,其の各種機能の間に解離(1機能が侵されても他の機能は必ずしも障碍されぬこと)があること等の點より,他臟器の檢査と異り次の特性を有する。即ち各種檢査法の成績が陰性であつても肝臟機能障碍を否定出來ない。各肝臟機能についてそれに對應する検査法を萬遍なく行うことが理想である。
肝機能檢査はビリルビン代謝機能,異物排出機能,糖代謝機能,蛋白代謝機能,解毒機能その他に分類されている。以下順を述つて各機能檢査法中日常最も多く用いられていると思われるものを述べる。
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