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講座
肺機能檢査法・4—低濃度酸素吸入試驗と運動負荷試驗
Pulmonary Function Tests・4
笹本 浩
1
,
岡村 輝彥
1
Hiroshi SASAMOTO
1
,
Teruhiko OKAMURA
1
1慶應義塾大學醫學部内科教室
1School of Medicine, Keio University
pp.287-291
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200121
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生體にAnoxia (酸素缺乏)及び運動とゆう負荷を與え,生體のこれに對する態度を通して動的に心肺機能をうかゞわんとするのが本検査である。Anoxiaをおこさせるのに吸入ガスの酸素含有率を低下させる方法と,吸入空氣の壓力を低下させる方法とがあるが,通常は前者の方が行いやすいので本講ではこれについて述べる。吸入ガスの酸素含有率は16%及び10%のものを用いる。酸素の殘りは窒素である。この場合の氣管内及び肺胞内の酸素分壓を表1に示す。これらの分壓は16%では高度約2000m,10%では高度約5000mに於ける酸素分壓に相當する。
次に運動負荷試驗であるが,運動としては一定社速度で動くtread millの上を歩かせたり,仰臥位にて下肢に荷重を加えつゝ屈伸運動をさせるとゆう方法があり,我々は後者を心臓カテーテル法に際して行つているが,本講ではBaldwin, Cour—nand, Richardsのstandard exerciseについて述べる1)。これは1段の高さが9インチである2段のMasterの階段(圖1)を1分間15往復の速さで昇降させ,更に5分間の回復期間を検査するものである。
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