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特集 高血圧治療ガイドライン2014を考える
心疾患合併高血圧の治療
Treatment Strategy for Hypertensive Patients with Heart Disease
甲斐 久史
1
Hisashi Kai
1
1久留米大学医学部心臓・血管内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Kurume University School of Medicine
pp.662-669
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102517
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はじめに
心臓は高血圧の重要な標的臓器の一つである.高血圧は心肥大・心筋間質の線維化などの心筋リモデリングや冠動脈内皮障害が惹起する(図1).加えて,脂質異常症,糖尿病,喫煙などの危険因子と相まって,心筋虚血や冠動脈硬化症の危険性を増す.冠動脈硬化や心筋リモデリングの進展は,冠動脈疾患,心不全,不整脈,突然死の原因となる.したがって,心血管事故発症および心血管死亡を減少させるために血圧を十分に下げることが重要となる.本稿では高血圧治療ガイドラインJSH2014について,冠動脈疾患の降圧目標の改訂,心房細動発症予防に対するレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬の推奨の削除など主な変更点を中心に概説する1).
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