Japanese
English
特集 高血圧治療ガイドライン2014を考える
CKD合併高血圧の治療
Hypertension with CKD
伊藤 貞嘉
1
Sadayoshi Ito
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座腎・高血圧・内分泌学分野
1Division of Nephrology, Endocrinology and Vascular Medicine, Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.639-644
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102514
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
本年4月に日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改訂され,JSH2014が発刊された1).JSH2014はJSH20092)と比較して,多くの改訂点があったが,腎疾患を合併する高血圧の治療においても多くの変更点があった.今回の内容は日本腎臓学会との協議のうえコンセンサスを得て作成されたものである.ガイドラインには,はっきりとエビデンスを示して記述できる部分とともに,エビデンスが不十分な事項がある.エビデンスが不十分である場合は,エビデンスの不十分さを明確に述べたうえで,専門家の経験や理論的考察が重要な指標となる.
JSH2014の発刊に先立って日本腎臓学会がCKD診療ガイド20123),さらに,CKDガイドライン20134)を発表している.それらの内容は,必ずしも一致した内容ではなく,その間の議論の推移などもエビデンスの考え方の参考になる.また,この間世界的にも高血圧や慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)の診療ガイドラインが発表されている.本稿では,CKDを伴う高血圧の治療に関するJSH2014の記述を紹介するとともに,CKD診療ガイド2012,CKD診療ガイドライン2013との整合性などについて解説する.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.