Japanese
English
特集 利尿薬をめぐる諸問題
急性心不全におけるループ利尿薬の使い方
Loop Diuretics in The Treatment of ADHF
廣谷 信一
1
Shinichi Hirotani
1
1兵庫医科大学循環器内科
1Department of Internal Medicine, Cardiovascular Division, Hyogo College of Medicine
pp.417-422
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102466
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
ループ利尿薬は心不全における体液量のコントロールに欠くことのできない薬剤である.太いヘンレ係蹄上行脚の管腔側のNa/K/Cl共輸送体(NKCC2)に働き,Naの再吸収を抑制することにより利尿効果を発揮する.しかし,ループ利尿薬の投与は,交感神経系(SNS)やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS),アルギニンバソプレシン(AVP)などの心不全を増悪させる神経体液性因子を亢進させ,心不全の予後を悪化させる可能性が指摘されている.
本稿では,ループ利尿薬の薬理,急性心不全におけるループ利尿薬の使い方,最近のエビデンスの紹介,最後に腎血流が低下した状態でのループ利尿薬の使い方を概説する.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.