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特集 薬剤性肺障害の臨床
薬剤性肺障害の臨床病型・発症機序
Causes and Clinical Features of Drug-induced Interstitial Lung Disease
萩原 弘一
1
Koichi Hagiwara
1
1埼玉医科大学呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, Saitama Medical University
pp.307-312
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102188
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はじめに
薬剤投与が原因となって発症する呼吸器系臓器の障害は,すべて薬剤性肺障害と称される.肺胞領域,間質領域,気道,血管,胸膜のすべてが障害されうる.そのなかで,臨床的に重要で頻度の高いものは,肺胞・間質領域を中心とする病態である.なかでも,DAD(diffuse alveolar damage:びまん性肺胞障害)を伴うものは,ステロイド治療に抵抗性であり,死亡率も高い.気道が病変の中心となる重要な薬剤性肺障害として,アマメシバ(健康食品)による閉塞性細気管支炎がある.
本稿では,肺胞・間質領域が中心となる病変を主として記載する.薬剤性肺障害に関しては,日本呼吸器学会による「薬剤性肺障害診断・治療の手引き」1)が出版されており,非常に良くまとまっている.一読を勧めたい.
薬剤性肺障害の診断は,基本的に除外診断である.
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