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特集 生活習慣と心腎連関
冠動脈疾患における心腎連関
Cardio-Renal Interaction in Coronary Artery Disease
石井 秀樹
1
Hideki Ishii
1
1名古屋大学大学院医学系研究科循環器内科学
1Department of Cardiology, Nagoya University Graduate School of Medicine
pp.715-718
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102002
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はじめに
古くから腎障害のある患者では循環器疾患の予後が悪いという概念は臨床上の実感として共有されていたが,近年の研究で腎機能障害の程度がたとえ軽度でも心血管病の発症率が増加することが示され,心腎連関の概念が浸透してきた.慢性腎臓病(CKD)患者では,なぜ心血管事故が増えるかということに関して,明確な回答はないが,その機序の一つとしては,CKDがある患者では動脈硬化の進展過程において特徴的な変化があるのではないかと指摘されている.本稿では近年発表された研究成果などからCKD患者における虚血性心疾患や冠動脈プラークの特徴と,そのような患者に対する経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)の際の注意点を考えたい.
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