Japanese
English
綜説
血行再建をめぐる大規模臨床試験
Megatrial for the Coronary Revascularization
金井 孝司
1
,
廣 高史
1
,
平山 篤志
1
Takashi Kanai
1
,
Takafumi Hiro
1
,
Atsushi Hirayama
1
1日本大学医学部付属板橋病院循環器内科
1Division of Cardiology, Department of Medicine, Nihon University Itabashi Hospital
pp.1033-1043
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101562
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はじめに
血行再建にあたっては,急性心筋梗塞(AMI)など急性冠症候群(ACS)での治療方針と,慢性安定型狭心症(SAP)ないし無症候性心筋虚血に対する方針では,異なるものとなる.今日,胸部症状を呈したST上昇を伴う急性心筋梗塞(STEMI)の患者に一刻も早い血行再建を行うことに異論はないであろう.しかし,ST上昇を伴わない心筋梗塞(NSTEMI)や,不安定狭心症(UAP)に対する血行再建のタイミングについては必ずしも緊急で行う必要がないとの報告もある.またSAPや無症候性心筋虚血においては,様々な低侵襲なデバイスによる心筋虚血の評価と血行再建との併せた検討の報告がある.限られた医療資源をより有効利用するためにはこのような大規模臨床試験から得られるエビデンスを熟知することが重要である.
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