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特集 特発性心室細動―病態から治療まで
特発性心室細動類縁疾患―特殊な心電図所見を有する特発性心室細動
Idiopathic Ventricular Fibrillation and Related Diseases: ECG findings revisited
渡部 裕
1
,
相澤 義房
1
Hiroshi Watanabe
1
,
Yoshifusa Aizawa
1
1新潟大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Niigata University School of Medicine
pp.33-36
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101403
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はじめに
心臓に器質的疾患を伴わない心室細動(VF)は特発性心室細動と呼ばれるが,広くはQT延長症候群,Brugada症候群,カテコラミン誘発性多形性心室頻拍(CPVT)や,近年関心が高まっているQT短縮症候群などをも含めることもある.早期再分極の心電図所見と突然死例の関連は以前より症例報告レベルで指摘されてはいたが1,2),2008年に特発性VFと診断される症例で,下壁ないしは側壁誘導のQRS波形の終末部(J点)にノッチ型ないしはスラー型の上昇を認める早期再分極が改めて見直され注目されている3,4).
本稿では特発性VFのうち,新たに着目されている早期再分極を伴う特発性VFを中心に述べる.
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