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特集 特発性心室細動―病態から治療まで
特発性心室細動の歴史と定義
History and Definition of Idiopathic Ventricular Fibrillation
平岡 昌和
1
Masayasu Hiraoka
1
1厚生労働省労働保険審査会
1Labor Insurance Appeal Committee, Ministry of Health, Labor and Welfare
pp.7-15
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101400
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はじめに
心室細動は極めて重篤で致死的となる不整脈であり,その約90%は何らかの器質的心疾患を有する例に発症する.一方で,残りの約10%では明らかな器質的心疾患を欠きながら心室細動の発症をみる場合があり1),特発性心室細動(idiopathic ventricular fibrillation;IVF)と呼ばれる.このようなIVFとは,構造と機能が正常な心臓に発症するVFを意味するが,不整脈を誘発する薬物の服用や中毒,電解質異常などが原因となるものも除外される.本稿ではこのようなIVFの歴史と定義について述べる.
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