Japanese
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特集 特発性心室細動―病態から治療まで
特発性心室細動類縁疾患―Brugada症候群
Idiopathic Ventricular Fibrillation and Related Diseases: Brugada Syndrome
鎌倉 史郎
1
Shiro Kamakura
1
1国立循環器病センター心臓血管内科
1Department of Cardiovascular Medicine, National Cardiovascular Center
pp.21-31
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101402
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はじめに
Brugada症候群とは12誘導心電図で右脚ブロック様波形と,V1-V3誘導におけるcoved型またはsaddleback型のST上昇を呈し,主として若年~中年男性が夜間に心室細動(VF)を引き起こして突然死する疾患である.本症候群にはVFや失神などの症状を伴う有症候群と,心電図異常を有するが症状のない無症候群がある.本疾患は遺伝性不整脈疾患であり,心筋のNaチャネルのSCN5A遺伝子変異の他,L型Caチャネル遺伝子の変異など,これまでに計7つの原因遺伝子が同定されている.
本稿ではBrugada症候群が特発性VFのなかで独立した疾患として認められるようになった経緯,成因,治療,問題点などについて述べる.
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