書評
―丸山一男 著―人工呼吸の考えかた―いつ・どうして・どのように
千田 金吾
1
1浜松医科大学第二内科
pp.1207
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101379
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良書であるかどうかは,読者の求めるものに対して,どの程度応えることができるかにかかっている.したがって,書かれている内容もさることながら,良書の判定は内容とは無関係に,読者のレベルに左右されるのは事実である.
本書は,学生のような全くの初心者が,呼吸管理の本として最初に手に取ると,この本の価値は十分に分からない可能性がある.一方,実際に呼吸管理が必要な患者さんに直面している医師にとっては,きわめて有用な本と感じられるはずである.それは人工呼吸に関して,何が問題点であるか,どのように対処すればよいか,またこれらについての考え方の基礎的な背景はどこにあるのか,が見て取れるからである.
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