Japanese
English
Bedside Teaching
HIV感染合併呼吸器感染症
Respiratory Infection in Patients with HIV Infection
横山 俊伸
1
,
廣川 雅士
1
,
相澤 久道
1
Toshinobu Yokoyama
1
,
Masashi Hirokawa
1
,
Hisamichi Aizawa
1
1久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門
1Department of Medicine, Division of Respirology, Neurology, and Rheumatology, Kurume University School of Medicine
pp.299-304
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101001
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はじめに
HIV感染症はその免疫能低下を背景に様々な日和見感染症としての呼吸器感染症を合併する.これらの日和見呼吸器感染症の発症が医療機関を初診する理由となることが多く,その診断からHIV感染が判明することも多い.これらの呼吸器感染症とその頻度を知っておくことがHIV診療に携わる医師のみならず,呼吸器科医師にも求められる.また,HIV感染者の増加から一般病院でもAIDS患者が少なからず見受けられるようになっている.さらに当科においても60歳代,70歳代で初診されるAIDS発症患者もみられるようになり,高齢者でもAIDSがありえる状況にある.本稿では,HIV感染者に頻度の高い呼吸器感染症,特にニューモシスチス肺炎と抗酸菌症を中心に述べる.
現在,HIV感染からAIDS発症と診断される“AIDS指標疾患”としてはニューモシスチス肺炎,サイトメガロウイルス肺炎,反復する肺炎,活動性結核,播種性非結核性抗酸菌症など23疾患が挙げられており(表1),呼吸器関連疾患が多い.
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