Japanese
English
Bedside Teaching
心不全患者のBiPAP療法
Effectiveness of BiPAP for Congestive Heart Failure
星野 弘尊
1
,
百村 伸一
1
Hirotaka Hoshin
1
,
Shin-ichi Momomura
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科
1Division of Cardiovascular Medicine, Saitama Medical Center, Jichi Medical University
pp.1159-1162
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101151
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はじめに
急性心不全とは「心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて急速に心ポンプ機能の代償機転が破綻し,心室充満圧の上昇や主要臓器への灌流不全を来し,それに基づく症状や徴候が急性に出現した状態」をいう.「新規発症の急性心不全」や「慢性心不全の急性増悪」により起こるが,症状や徴候は軽症のものから致死的で緊急医療を必要とする重症例まで多彩である.
一方,BiPAPは後述のようにNPPV(non-invasive positive pressure ventilation)の一つで,急性心不全の呼吸管理に用いられる.急性心不全のなかで急性心原性肺水腫による低酸素血症は速やかに改善を要する病態であり,NPPVの良い適応となる.本邦の急性心不全治療ガイドライン(2006年改訂版)でも非侵襲陽圧換気の重要性を認識し,その治療法が記載されている.
ここでは急性心不全,特に急性肺水腫に対するNPPVの効果とその実際について解説する.
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