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特集 メタボリックシンドロームと循環器疾患
メタボリックシンドロームと心不全
Metabolic Syndrome and Chronic Heart Failure
朝倉 正紀
1
,
北風 政史
1
Masanori Asakura
1
,
Masafumi Kitakaze
1
1国立循環器病センター臨床研究開発部
1Department of Clinical Research and Development, National Cardiovascular Center
pp.985-990
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100883
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はじめに
メタボリックシンドロームは,様々な報道にも後押しされ,近年極めて注目されている概念である.危険因子の重合が予後を悪くするというメタボリックシンドロームの基礎となる概念は,Reavenらが提唱したSyndrome Xや死の四重奏などにより古くから提唱されてきた.近年,メタボリックシンドロームが注目されている理由として,これらの概念を裏打ちするような疫学データが出てきたこと,メタボリックシンドロームとして一定の診断基準が提唱されてきたこと,さらにアディポネクチンに代表されるadipocytokineが明らかにされ,メタボリックシンドロームの分子メカニズムも明らかにされ始めたことによると思われる.メタボリックシンドロームと心血管疾患に関しての関係は徐々に明らかにされつつあるが,メタボリックシンドロームと心不全との関係についての解明は,まだ緒についたところである.
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