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Current Opinion
肺高血圧症―原発性肺高血圧症からアイゼンメンジャー症候群まで
Topics in Pulmonary Arterial Hypertension in 2006
佐藤 徹
1
Toru Satoh
1
1慶應義塾大学医学部教育統轄センター
1Medical Education Center, Keio University School of Medicine
pp.793-797
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100839
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肺高血圧症をめぐる最近1年間の話題
肺高血圧症は2003年のヴェニス分類によって病変部位に従って5つに分類されるようになった.肺動脈性,左心疾患によるもの,肺疾患によるもの,慢性肺血栓塞栓症,その他の5つであるが,左心疾患,肺疾患による肺高血圧症の治療は原病の治療であり,慢性肺血栓塞栓症は手術が最も効果的な治療であるため,ここでは特有の内科的治療が必要な肺動脈性肺高血圧症の話題を主に取り上げる.
肺動脈性肺高血圧症の治療としてプロスタグランディン製剤であるエポプロステノール在宅持続静注療法が日本でも導入されて7年目となり,従来の5年生存率30%が2倍以上となり予後の改善が達成されている.更にエンドセリン拮抗薬であるボセンタンも2年前に発売となり,内服薬も治療選択の一つに加えられた.また,シルデナフィルは日本では依然自費負担であるが,欧米では前向き試験で有効性が認められ広く使用されるようになった.
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