Japanese
English
特集 動脈硬化の臨床
体表面超音波診断からみた動脈硬化
Evaluation for Atherosclerotic Change of the Aorta and Arteries by Ultrasonic Examination
井門 浩美
1
,
佐藤 洋
1
,
松尾 汎
2
Hiromi Ikado
1
,
Hiroshi Sato
1
,
Hiroshi Matsuo
2
1国立循環器病センター生理機能検査部
2松尾循環器クリニック
1Division of Physiological Test, National Cardiovascular Center
2Matsuo Cardiovasculer Clinic
pp.569-575
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100669
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年の超音波装置の発達はめざましく,カラードプラ法などの併用で詳細な血流表示も可能となり,全身の血管を確実に観察することが可能となってきた.また,高周波プローブの開発が進んだことで,表在血管に対しても高解像度の画像を得ることができるようになり,大型の大動脈だけでなく,中~小動脈の頚動脈や四肢の動脈においても,「動脈硬化」によって起こりうる血管の変化を超音波法で容易に観察できるようになった.
動脈硬化は,比較的大型の動脈に生じるatherosclerosis,中型の動脈にはMoönkeberg硬化,細動脈ではarteriolosclerosisが特徴とされているが,超音波で直接検索が可能な範囲は大動脈から四肢末梢動脈までである.更に細くなった臓器内での小動脈は血流表示による観察(脳血流検査や腎臓内分枝動脈の観察など)は体表面からも可能ではあるが,細動脈レベルでの観察は現段階では,体表面からは一般的ではない.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.