Japanese
English
Current Opinion
閉塞性動脈硬化症(ASO)の診断と治療―TASC Ⅱの話題を中心に
Management of Patients with Arteriosclerosis Obliterans(ASO)
松尾 汎
1
Hiroshi Matsuo
1
1松尾循環器科クリニック
1Matsuo Cardiovascular Clinic
pp.633-637
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101060
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ASO診療における最近1年間の話題
昨年,PAD(peripheral arterial disease)の診療指針として,欧米に加えてわが国も参加して,PADに関する文献をevidenceのレベルによって整理し,推奨レベルを決めて,TASC Ⅱ(trans-atlantic society consensus 2006)としてまとめられた1,2).TASC ⅡはPADの診療ガイドラインとしての位置付けであり,前回の2000年の際のTASCと比して,より広く啓発を図る目的で,全身疾患としての意義,疫学,診断手順,治療法選択基準などが血管診療を専門にしていない領域の先生方にもわかりやすいようにより簡潔にまとめられている.したがって,Current Opinionでの今回の課題は,主にTASC Ⅱの話題に尽きると思われるので,その内容を紹介しながら,閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans;ASO)の診療についてまとめてみたい.その他には,血管新生療法に関する報告があるが,未だにevidenceとして確立された結果には至っておらず,更なる検討が待たれるところである3~6).
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.