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特集 気管支鏡手技を用いた医療の最新動向
気管支鏡の歴史
History of the Bronchoscopy
金子 昌弘
1
Masahiro Kaneko
1
1国立がんセンター中央病院内視鏡部
1Department of Endoscopy, National Cancer Center Hospital
pp.137-144
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100531
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はじめに
すべての医師にとって,病人の体内でどのような変化が起きているのかを知りたいというのは,永遠の願いであり,そのために古来多くの医師は患者の目や鼻,口を覗き,さらには直腸や膣から指を入れて観察するとともに,体を触りたたき,音を聞いてきた.
その後の産業革命前後の科学技術の進歩により,前者は内視鏡として進歩し,その後の光源の発達,グラスファイバーの進歩,超小型CCDカメラの開発により電子スコープとなり,後者はX線の発見により飛躍的な進歩を遂げ,その後の超音波,CT,MRIなどの発展へとつながってきた.
これらの進歩は一見全く別の方向にも見えるが,最近は本来の人体の内部を,できるだけ非侵襲的に観察し治療したいという医師の願いを叶えるべく,両者の癒合した総合的な診断・治療の技術として新たな医療の分野を開拓しつつある.
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