Japanese
English
Current Opinion
呼吸器疾患のPET診断
PET Diagnosis in Respiratory Disease
山下 素弘
1
Motohiro Yamashita
1
1国立病院機構四国がんセンター胸部外科
1Division of Thoracic Surgery, Shikoku Cancer Center
pp.345-349
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100526
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
呼吸器疾患のPET診断をめぐる最近1年間の話題
PET/CT装置が,米国では2001年から,わが国では2003年から認可され,それまでのPETによる画像イメージが大きく変わりつつある.PET/CTでは高性能のPETとmulti-detector CTが組み合わせて用いられており,従来PETの欠点であった空間分解能が向上している.近年,PET/CTの臨床上の新たな評価・有効性に関する報告・論文が各分野の疾患でみられている.ここでは,臨床の呼吸器分野でのPET(PET/CT含む)に関する論文の主だったものを中心に紹介したい.
良性・悪性の鑑別では,PET/CTはCTや従来のPETより精度が高く,約90%を超える診断精度といわれる1~3).炎症性結節や肉芽腫などのfluoro-deoxy-d-glucose(FDG)の集積を来す疾患との鑑別や,FDGの集積に乏しい肺胞上皮癌などの検出では依然問題が残る.PET診断に際し,CT画像を同時に評価しFDG集積の閾値をCT上の所見から調整することで,これらの問題点を小さくできることが期待できる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.