Japanese
English
綜説
肺高血圧症治療のup-to-date
Up-to-date Treatment of Pulmonary Hypertension
村上 伸介
1
,
木村 弘
1
Shinsuke Murakami
1
,
Hiroshi Kimura
1
1奈良県立医科大学内科学第二講座
1Second Department of Internal Medicine, Nara Medical University
pp.1213-1220
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100488
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はじめに
肺高血圧症とは肺動脈圧の上昇を認める病態の総称であるが,その原因は多岐にわたる1)(表1).そのうち,肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension;PAH)は,毛細血管より上流側に位置する末梢肺小動脈に病変が生じる疾患群であり,病態の進行に伴い肺血管の増殖性変化などの血管リモデリングを来す2).放置すると進行性に肺血管抵抗の上昇を認め,最終的には右心不全から死に至る極めて予後不良な疾患群である.しかし,近年その病因の解明について著しい進歩がみられ,新たな治療法が開発されつつある.
本稿では,PAHに対する内科的治療法を中心に,最近の知見をふまえて概説する.
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