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特集 強心薬のコントロバーシ-急性心不全に使うべきか,避けるべきか
強心薬に関するEBMのレビュー
Positive Inotropic Agents in the Treatment of Heart Failure:an evidence based approach
佐藤 直樹
1
,
清野 精彦
2
Naoki Sato
1
,
Yoshihiko Seino
2
1日本医科大学附属病院集中治療室
2日本医科大学附属病院第一内科
1Coronary Care Unit, Nippon Medical School Hospital
2First Department of Internal Medicine, Nippon Medical School Hospital
pp.885-890
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100355
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はじめに
強心薬が急性心不全の血行動態を改善することに関しては異論はないであろう.しかしながら,それが予後改善に直接つながるか否かという観点から議論をすると,いろいろな問題点が浮き彫りになる.急性心不全患者に対して,どのような目的で強心薬を使用するかの判断は,実際の診療の場では,いわゆる“experience-based medicine”に頼らざるを得ないことが多い.本稿では数少ない「強心薬に関するEvidence-based medicine (EBM)」を総括して,それをもとに強心薬の適応が再検討される契機となれば幸いである.なお,エビデンスとは,以下すべて無作為試験以上の臨床研究を指し,対象薬剤は原則として本邦で使用可能なものとした.
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