Japanese
English
綜説
気道平滑筋とその機能
Function of Airway Smooth Muscle
南方 良章
1
,
一ノ瀬 正和
1
Yoshiaki Minakata
1
,
Masakazu Ichinose
1
1和歌山県立医科大学医学部内科学第三講座
1Third Department of Internal Medicine, Wakayama Medical University
pp.169-175
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100255
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はじめに
気道平滑筋は,従来より炎症性メディエーターや神経伝達物質などに反応した収縮と,内因性あるいは外因性の気管支拡張物質に反応した弛緩がその中心的機能と考えられ研究が行われてきた1,2).その後,喘息の気道においてリモデリングと呼ばれる著明な構造変化,特に気道平滑筋層の肥厚が存在し,それが過敏性亢進と関係していることが示された3,4).さらに近年,気道平滑筋自体がサイトカイン,ケモカイン,炎症性メディエーターなどを産生し,気道炎症を増悪しうることが報告されている5).
このように気道平滑筋には3機能,すなわち収縮能,増殖能,産生能が存在するわけであるが(図1),ここでは特に近年注目されている増殖能と産生能について概説する.
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