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第1土曜特集 喘息の発症メカニズムと治療・管理
病態
気道平滑筋細胞
-――気流閉塞と気道リモデリングへの関与
Involvement of airway smooth muscle cells in airflow obstruction and airway remodeling
石塚 全
1
Tamotsu ISHIZUKA
1
1福井大学医学系部門内科学(3)分野
キーワード:
気道平滑筋細胞(ASMC)
,
気道リモデリング
,
気道平滑筋収縮
,
細胞遊走
Keyword:
気道平滑筋細胞(ASMC)
,
気道リモデリング
,
気道平滑筋収縮
,
細胞遊走
pp.57-61
発行日 2022年4月2日
Published Date 2022/4/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2810157
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気道平滑筋細胞(ASMC)には多種類のGタンパク質共役型受容体(GPCR)が発現しており,気道平滑筋(ASM)の収縮,弛緩に関与する.ASMの収縮は細胞内カルシウム濃度の増加によって惹起されるが,細胞内カルシウム濃度変化に依存しない平滑筋収縮機構(Ca2+-sensitization)も存在する.気管支喘息の難治化には気道リモデリングが重要であり,気道壁が肥厚し,気道可逆性の低下や気道過敏性亢進の原因となる.気道リモデリングにおいて気道平滑筋層の増大は主要な所見であり,ASMCの肥大,過形成,遊走が促進されるために生じる.培養ヒトASMCは刺激により炎症性サイトカインなどを分泌するため,気道炎症を引き起こす可能性もあるが,収縮能を十分に有するヒトASMCが炎症性メディエーターを十分に産生,分泌しえるのかについては今後の研究課題だと思われる.
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