Japanese
English
特集 循環器疾患の予防医学
突然死の予防
Prevention of Sudden Cardiac Death
三田村 秀雄
1
Hideo Mitamura
1
1慶應義塾大学医学部心臓病先進治療学講座
1Advanced Cardiac Therapeutics, Keio University School of Medicine
pp.23-31
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100233
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
虚血性心臓病や心不全などの心臓病の半数近くは突然死によって死亡するが,その突然死を回避できる可能性が出てきた.植込み型除細動器(ICD)の出現である.心室頻拍(VT)や心室細動(VF)などの致死性不整脈が起こっても,この装置を体内に留置しておけば,即座に不整脈を感知,診断し,充電し,通電して自動的に救命できる時代になった.ところが夢が現実になった一方で,別の問題が持ち上がってきた.誰に植え込むか,という問題である.いくら素晴らしい文明の利器が開発されても,すべての人がそれを享受できるわけではない.それに見合うだけのハイリスクの症例を選別しなければならない.と同時に,その選別からもれた人に対する策も考えておかなければならない.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.