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特集 循環器用薬剤の他臓器作用,非循環器用薬剤の循環器系への作用
パーキンソン病領域の薬剤の心血管作用
Cardiovascular Effects of Antiparkinsonism Drugs
朝倉 正紀
1
,
北風 政史
1
Masaki Asakura
1
,
Masashi Kitakaze
1
1国立循環器病センター心臓血管内科
1Department of Cardiology, National Cardiovascular Center
pp.479-483
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100203
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はじめに
パーキンソン病は,高齢者に発現する頻度が高いため,われわれ循環器医がパーキンソン病を有する心血管疾患患者を診る機会も稀ではなくなってきた.しかしながら,パーキンソン病治療に用いられている薬剤における心血管作用に関して,循環器医はなかなか精通していないのが現状であろう.パーキンソン病における病態との関連として,起立性低血圧の問題はよく知られていると思うが,最近,ドーパミン作動薬である麦角系アルカロイドにおける弁膜障害に関する報告がLancetおよびN Engl J Medと臨床系メジャー雑誌に報告された.
本稿においては,簡単なパーキンソン病の病態,臨床症状,および治療に関して概説し,最後に最近の話題として麦角系アルカロイドにおける弁膜障害の可能性について述べたい.
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