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特集 循環器用薬剤の他臓器作用,非循環器用薬剤の循環器系への作用
癌領域の薬剤の心血管作用
Cardiovascular Effects of Anticancer Drugs
倉林 正彦
1
Masahiko Kurabayashi
1
1群馬大学大学院医学系研究科臓器病態内科学
1Department of Medicine and Biological Science, Gunma University Graduate School of Medicine
pp.485-491
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100204
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はじめに
癌の治療に用いられている薬剤には,心臓前負荷もしくは後負荷の増加,または直接的に心筋収縮能を障害することにより,予備能の低下した心臓で心不全を引き起こすものがある.心筋障害は,心筋炎,心筋虚血,拡張型心筋症,拘束型心筋症,不整脈,心ブロックなどが組み合わさった複雑な病態をとりうる.臨床の場で薬剤による心筋症に出会う頻度は少ないが,基本的には予防可能な疾患であり,心機能に与える副作用を十分理解して薬剤を使用することが重要となる.
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