Japanese
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特集 心臓画像の三次元化―その到達点と問題点
冠動脈3D MRA法
Three-Dimensional Coronary MRA
佐久間 肇
1
,
市川 泰崇
2
Hajime Sakuma
1
,
Yasutaka Ichikawa
2
1三重大学医学部付属病院画像診断科・中央放射線部
2松坂中央病院放射線科
1Department of Diagnostic Radiology, Mie University Hospital
2Department of Radiology, Matsusaka Central Hospital
pp.1017-1023
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100108
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はじめに
マルチスライスCTによる冠動脈の三次元イメージングは最近急速に進歩し,日本でも多くの施設において64列マルチスライスCTによる冠動脈イメージングが開始されている.心臓MRIは心筋バイアビリティ,心筋血流や壁運動など,心臓の機能的診断の面で優れた特徴を有し,虚血性心疾患の診断への利用が拡大しつつあるが,冠動脈3D MRAによる冠動脈狭窄の評価は,研究として行われてきたものの,冠動脈疾患の診断にはほとんど用いられてこなかった.最近,UCSFのWeberらによってwhole heart coronary MRAと呼ばれる冠動脈3D MRA撮影法が提唱され1),冠動脈MRAの有用性と診断能は大きく向上しつつある.冠動脈MRAは空間解像度や撮影時間の点でマルチスライスCTに劣るものの,放射線被曝を伴わず,造影剤投与の必要がない特長を有し,冠動脈疾患のスクリーニング検査に最適の方法と考えられる.ここでは,冠動脈の3D MRAについて,whole heart coronary MRAを中心に解説する.
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