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編集後記
田中 信治
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1広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学
pp.1351
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403203012
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医学の進歩,超高齢社会,食生活の欧米化に伴い疾病構造は変化しつつあるが,大腸癌と炎症性腸疾患は増加を続けており,21世紀は大腸の時代とも言われている.近年の機器開発の進歩にはめざましいものがあり,画像強調内視鏡,拡大内視鏡,超拡大内視鏡,カプセル内視鏡,CT colonography,人工知能(AI)などについて学会でも活発な議論が行われている.
早期大腸癌の治療に関しても,その病態解析の進歩から根治適応基準が拡大されつつあり,術前診断学の診断目標も変化してきている.それに伴い,注腸X線造影検査や超音波内視鏡検査(EUS)の新たな意義も注目されている.また,病理診断においても治療選択を意識した診断法が現れてきている.このような背景をもとに,本特集号では,大腸腫瘍に関する診断と治療におけるトピックスをモダリティー別に,外科と病理学的側面も含めて,最前線で活動している先生に執筆していただき,現時点での大腸腫瘍診療の最前線の状況を総括することを目的として本特集号が企画された.
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