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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
大腸
診断
カプセル内視鏡
Colon Capsule Endoscopy
大宮 直木
1
1藤田医科大学消化器内科学I
pp.738-739
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202436
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従来の大腸検査(大腸内視鏡検査,注腸X線造影検査,CTコロノグラフィ)はすべて経肛門的アプローチであったが,大腸カプセル内視鏡検査は唯一経口内服で行う大腸検査法である.
2020年12月現在,本邦で販売されている大腸カプセル内視鏡PillCamTM COLON 2(コビディエンジャパン/メドトロニック社製)は大きさ31.5×11.6mm,重さ2.9gの両端にカメラがついた2ヘッドのカプセル内視鏡(Fig.1a)である.172°(2ヘッドで全方位に近い344°)の視野角を持ち,有効視程距離は30mm,最小検出対象は0.1mm,標準駆動時間は10時間以上(最大16〜17時間)である.ポシェットに入れて携帯するデータレコーダ(DR3)にはリアルタイムモニターが付いており,現在撮像している画像を確認できる.また,DR3とカプセル内視鏡がセンサアレイを介して双方向無線通信を行うことで,カプセルからの画像から移動量を判定し,撮像速度を両カメラ合わせて毎秒4枚または毎秒35枚に変換するフレームレート調整(adaptive frame rate ; AFR)機能を有する.つまり,カプセル内視鏡が速く移動する際に撮像速度を速くし,見落としを防ぐ.ただし,まれではあるが,検査途中カプセルのバッテリー消費が激しい(例えば毎秒35枚で特定の部位を往復する場合など).つまり10時間以上バッテリーが持たないとDR3が判断すると,撮像レートが毎秒4枚に固定される.
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