Japanese
English
今月の主題 カプセル内視鏡の現状と展望
序説
カプセル内視鏡の進歩
Introduction
松本 主之
1
Takayuki Matsumoto
1
1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
キーワード:
カプセル内視鏡
,
Crohn病
,
大腸
,
自走
Keyword:
カプセル内視鏡
,
Crohn病
,
大腸
,
自走
pp.407-409
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113767
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はじめに
カプセル内視鏡(capsule endoscopy ; CE)は最新の消化管内視鏡検査法であり,嚥下したカプセルを通して簡便かつ非侵襲的に消化管粘膜を観察することが可能である.スコープを用いた消化管内視鏡検査とは異なり,欧米を中心に開発され,2000年にIddanら1)が方法論と実際の画像を報告している.その後,わずか10年間で驚くべき普及と進歩がみられた領域である.欧米に遅れて臨床応用が開始されたにもかかわらず,本邦でも短期間に普及し,CEに特化した学会が組織されるに至っている.
バルーン内視鏡(balloon endoscopy ; BE)と相俟って,CEが小腸疾患の診断に大きく貢献したのは明らかである.なかでも,小腸腫瘍,血管性病変,潰瘍などの小病変の診断に有用である.CEとBEの使い分けが議論されてきたが2),実臨床では,両者を効率よく利用することで小腸疾患の診断が容易となる.一方,CEには小腸以外の消化管内視鏡観察法としての役割も期待されており,大腸CEを用いた大腸癌スクリーニング3),あるいは自走式CEを用いた胃の観察4)5)などの新たな知見が集積されつつある.本号では,これらについて,詳しく述べられている.
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