Japanese
English
今月の主題 潰瘍性大腸炎関連腫瘍—診断・治療の現状と課題
主題
潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対する内視鏡治療—私はこう考える
Endoscopic Treatment for Ulcerative Colitis-associated Neoplasia: My View
江﨑 幹宏
1
,
冬野 雄太
2
,
川床 慎一郎
2,3
,
保利 喜史
2,3
,
芥川 剛至
1
Motohiro Esaki
1
1佐賀大学医学部附属病院光学医療診療部
2九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
3九州大学大学院医学研究院形態機能病理学
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
UCAN
,
内視鏡治療
,
範囲診断
,
多発病変
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
UCAN
,
内視鏡治療
,
範囲診断
,
多発病変
pp.167-169
発行日 2020年2月25日
Published Date 2020/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201945
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はじめに
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)患者において浸潤癌ないしHGD(high grade dysplasia)が検出された場合,大腸全摘術が治療の第一選択であることは世界的にもコンセンサスが得られてきた1).その理由として,UC関連腫瘍(UC associated neoplasia ; UCAN)は多発する傾向にあることに加え,存在診断のみならず範囲診断や深達度診断が困難な場合が少なくないことが挙げられる.
一方,内視鏡機器の進歩により,従来invisibleとされてきた表面型dysplasiaについても多くは認識可能と考えられるようになり,UCANに対する治療戦略にも変化が生じてきた.とりわけSCENIC(Surveillance for Colorectal Endoscopic Neoplasia Detection and Management in Inflammatory Bowel Disease Patients:International Consensus Recommendations)コンセンサスステートメントの報告2)以降,UCANに対する内視鏡治療の可否が取り沙汰されている.
本稿では,UCANに対する内視鏡治療の適応について私見を述べる.
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