今月の主題 臨床医も知っておくべき免疫組織化学染色のすべて
Q&A
病理に免疫染色を断られた場合の対処法を教えてください 他
pp.1092-1097
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201132
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Q1 病理に免疫染色を断られた場合の対処法を教えてください.
A 抗体・試薬を購入すること,疾患や免疫染色をよく勉強することにより解決する場合があります.
病理医が臨床医からの免疫染色依頼を断る理由には大きく2つあります.一つは,対象となる免疫染色の抗体やその他の試薬などを院内に持ち合わせていない,体制が整っていない場合です.もう一つは,依頼された免疫染色が対象疾患に対して臨床的もしくは病理学的な意義を病理医が見出せない場合です.前者の場合は,抗体や試薬を購入することにより解決しますが,1抗体あたり通常5万円以上の価格となりますので,使用頻度などをよく考えて購入すべきです.また,染色を外注する方法もあります.一方,後者では,目的とする疾患,免疫染色の種類をよく勉強して,その必要性を病理医に説明することが必要となります.
そのほか,個人的な人間関係により断られる場合も多分にありますが,それはこのQ&Aの関知するところではありません.
回答:海崎 泰治(福井県立病院病理診断科)
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