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海外文献紹介「強い胸痛を訴える患者の食道機能と冠動脈写」
松本 博光
1
1関東逓信病院神経内科
pp.34
発行日 1980年1月25日
Published Date 1980/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113460
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Oesophageal function and coronary angiogram in patients with disabling chest pain: O. Svensson, G. Sterprot et al. (Acta Med Scand. 204: 173~178,1978)
食道機能障害(以下OD)に起因する胸痛はその性質,部位,放散性などから狭心症にもとつく胸痛と非常にまぎらわしいことがある.今回NYHAの定義のgroupⅢ,Ⅳに属する胸痛のある64例(定型的労作時狭心痛54例平均50歳,非定型的狭心痛10例平均51歳)について,詳細な問診,エルゴメーターによる運動負荷時の胸痛誘発と心電図,冠動脈写および食道機能検査を施行した.①acidperfusion試験陽性,②マノメトリー法で証明できた2cm以上の裂孔ヘルニア,③マノメトリー法で証明できた食道運動異常とLES圧の低下,④10cm以上の長さにおよぶ同時性収縮のうちのひとつ以上があるものをODとした.単なるLES圧低下や胃液の逆流は加えていない.
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