特集 図説 胃と腸用語集2012
疾患〔咽頭・食道〕
中・下咽頭癌(oro-hypopharyngeal carcinoma)
藤原 純子
1
,
門馬 久美子
1
1がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科
pp.723
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113308
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「頭頸部癌取扱い規約」1)によれば,中咽頭は硬口蓋,軟口蓋の移行部から舌骨上縁(または喉頭蓋谷底部)の高さまでの範囲を指し,4つの亜部位(前壁,側壁,後壁,上壁)に分類される.下咽頭は,舌骨上縁から輪状軟骨下縁までの範囲を指し,3つの亜部位〔咽頭食道接合部(輪状後部),梨状陥凹,咽頭後壁〕に亜分類される.
咽頭領域の発癌には,ALDH2(aldehyde dehydrogenase-2)ヘテロ欠損型の非常に強い影響とADH1B(alcohol dehydrogenase-1B)ホモ低活性型,フラッシャー,赤血球MCV(mean corpuscular volume)の増大,高度の喫煙の影響が指摘されており2),食道癌に類似している.さらに,食道癌多発例や食道内ヨード不染多発例も,高危険群である3).
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