特集 図説 胃と腸用語集2012
画像所見〔胃〕
萎縮性胃炎(atrophic gastritis)
佐藤 俊
1
,
長南 明道
1
1財団法人厚生会仙台厚生病院消化器内視鏡センター
pp.685
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113281
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古くは1920年代のSchindlerらによる内視鏡的胃炎の研究から,本邦では1969年に木村・竹本らにより内視鏡的萎縮移行帯の概念が提唱され,近年ではSydney systemによる胃炎の分類が国際的に広く普及し,萎縮性胃炎は組織学的,内視鏡的所見から他の胃炎と区別されている.
その病態は,H. pylori菌の感染をはじめとする様々な化学的・物理的刺激によって,粘膜固有層への炎症細胞浸潤が慢性的に起こり,固有腺が減少・消失することである.通常は幽門腺領域より始まり,年齢とともに小彎を中心として胃底腺領域まで拡大し,多くの萎縮性胃炎では腸上皮化生を伴う.
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