特集 図説 胃と腸用語集2012
検査法・手技
FICE(flexible spectral imaging color enhancement)
有馬 美和子
1
1埼玉県立がんセンター消化器内科
キーワード:
NBI
,
narrow band imaging
Keyword:
NBI
,
narrow band imaging
pp.658
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113260
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FICE(flexible spectral imaging color enhancement)は,コンピュータの演算処理で通常画像から任意の波長のシミュレーション画像に切り換えることができる“分光推定技術(spectral estimation processing)”を応用したデジタル法画像強調イメージングである.被写体の各画素の反射スペクトルを推定し,任意の3波長の分光画像を抽出,擬似カラー化して内視鏡像を再構築するもので,2005年にMiyakeらとフジノン社によって開発された(Fig. 1)1)2).画像の再構成に用いる波長は5nmごとに設定可能で,3波長をRGBチャンネルに割り当てて,自由に設定することができる.
FICEはオリンパス社製のNBI(narrow band imaging)と同様,粘膜表層の微細血管構造や腺管構造の視認性を強調させる効能をもつ(Fig. 2)3).コンピュータ処理画像であることから,NBIに比べるとやや画像が粗い印象があるが,画像強調モードへの切り替えに全くタイムラグがないのが特徴である.また,複数の波長の組み合わせを設定し,内視鏡プロセッサのキーボード操作で切替えることができる.
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