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編集後記
西沢 護
pp.1098
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113011
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胃底腺領域の病変といえば,悪性,未分化癌,linitis plasticaの初期像など,胃癌のなかで現在,最も注目されているところである.
微小,Ⅱbあるいは胃上部の早期癌なども診断は難しいが,すぐ死にはつながらない.胃底腺領域のⅡc様病変は,1~2cmのような小さなものを見つけても,既に救命しえない広範なlinitis plasticaになっていることがしばしばある.粘膜面に露出した癌だけを診断していたのでは,いつまでたっても解決しない.粘膜下の診断が遅れている.中村恭一教授の“linitis plasticaへの小径”を臨床的に解決するためには,胃底腺領域のⅡcの診断だけでなく,粘膜下に進展していく癌をいかに早く捉えるかにある.
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