今月の主題 ポリープ〔1〕
症例
早期胃癌と誤った胃隆起性病変の1例
前田 宏仁
1
,
遠藤 昭穂
1
,
野原 幸清
1
,
安達 秀雄
1
,
提嶋 一文
1
1鳥取大学医学部綾部外科
pp.681-684
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112045
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Ⅰ.まえがき
早期胃癌診断の進歩はめざましく,かっては見落されていたようなごく小範囲の病変でさえも,今日ではほぼ確実に診断がつけられるようになった.しかしその反面,われわれはともすると所見のよみすぎによって良性のものを早期胃癌と誤診することがある.下記の症例は術前に早期胃癌に相違ないと診断し,切除胃の肉眼所見でもⅠ型ないしはⅡa型の早期胃癌と判定したものが,組織診断によって良性のものであることが証明されたものである.このような誤診例について検討することも意義のあることと考え,ここにその大要を報告する.
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