今月の主題 早期胃癌〔1〕
胃の内視鏡
内視鏡検査のすすめおよびその検査方法―早期胃癌を中心にして
増田 正典
1
,
高田 洋
1
,
川井 啓市
1
1京都府立医科大学第三内科
pp.39-50
発行日 1966年4月25日
Published Date 1966/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111971
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胃疾患に対する内視鏡検査の意義は今さらいうまでもないが,早期胃癌の診断能をとりあげてみてもX線検査の手技並びにその診断能力の向上もさることながら,その高率の発見は内視鏡検査に負うところが多い1).
わが国での内視鏡検査の普及はやや変則的で,直視観察を主体とする胃鏡検査よりは撮影フィルムの検討を主体とした盲目的な胃カメラ検査が主流をしめてきた.しかしこの流れは現在,観察を主としたファイバースコープおよび写真撮影を主とし,ファイバーをファインダーとしたファイバースコープ付胃カメラの別個の開発から,ここに両検査法の接点が生まれてきた.胃内視鏡検査を行なえる多数の専門医師が急速にふえ,全国的に早期胃癌の発見頻度の増加をみる時,胃カメラを始めとする内視鏡検査法の意義に今さらながら驚ろかされる.
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