--------------------
書評「内視鏡的膵・胆管造影法の実際」
石井 兼央
1
1国立がんセンター・血清部・内科
pp.1590
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111714
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
内視鏡によって十二指腸,特に十二指腸乳頭を直接観察することは,消化器内視鏡に携わる人々のみならず,消化器病に関心ある臨床家の長年の一大関心事であった.事実十数年来その可能性が内外の学者によって追求されてきた.胃カメラに始まる消化器内視鏡の先進国であり,器械開発のすぐれた技術とつみ重ねられてきた内視鏡検査の豊富な経験をもつわが国で十二指腸ファイバースコープによる十二指腸内視鏡と内視鏡的膵管・胆管造影法が開発され,ほぼ完成の域に達し,この検査法が急速に普及しつつあることは,けだし当然といってよいだろうが,この技術の開発と完成にはひたむきな情熱と執念がなければできなかったであろう.
この書の著者大井至氏は,高木国夫氏とともに十二指腸ファイバースコープを用いる内視鏡検査,内視鏡的膵管・胆管造影法の開拓者でありこの検査法を完成させた1人であることはよく知られている.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.