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書評「Color Atlas of Cancer Cytology」
増淵 一正
1,2
1癌研究会附属病院婦人科
2F. I. A. C
pp.1437
発行日 1971年10月25日
Published Date 1971/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111526
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高橋正宜博士のColor Atlas of Cancer Cytologyを一読して,私の敬愛する高橋博士が数年間に亘って努力して完成したこの書を,心から同学の士に座右の銘とさるるようにおすすめする.本書は英文であるが,これは単に外国にだけ届けるべきではなく,わが日本の学者も共に愛読すべき書物である.
この快著の,最もひかれる所以は,すべての写真が著者自らの卓越した技術による撮影であることによる.それは単に記録の写真ではなく,正に顕微鏡下に見ている標本そのものといってよい.単に技術員が撮したのと違って,著者が説明しようとするところを徹底的に捉えているので,正に生きているといってよい.このような著書が世界中に未だ嘗てなかったのである.
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