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田坂先生の紫綬褒賞,白壁先生らの朝日賞受賞をお祝いして
村上 忠重
1
1順天堂大学医学部第一外科
pp.240-241
発行日 1970年2月25日
Published Date 1970/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111206
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田坂先生が昨年11月20日に胃内視鏡の発達と早期胃癌診断に貢献されたということで,柴綬褒賞を,また白壁教授らが本年1月15日胃の二重造影法の開発ということで朝日賞を貰われた.私ども早期胃癌の診断に携わっている者にとっては,まことにおめでたい話が重な一,たわけで,心から受賞された先生方にお祝いの言葉を申しあげ,また私どもも喜こびをわかちあいたいと思う.
申すまでもないことであるが,早期胃癌の診断にはX線検査法と内視鏡検査法のどちらが欠けてもならない.またどちらに優劣の差をつけることもできない.両者相俊って始めて今日の早期胃癌診断学が確立したわけである.そのどちらか一方の開発だけでも胃癌国の日本にとっては大切であるのに,その両者が,しかも時を同じくして発達したのだから,これは全く驚異的な発達というべきであり,これがまた,今日私どもの誇る胃疾患診断学の世界制覇の成立した理由でもある.
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