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編集後記
常岡 健二
pp.1771
発行日 1968年12月25日
Published Date 1968/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110623
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本号は陥凹性早期胃癌の経過の特集である.春の消化器病学会・内視鏡学会の合同シンポジウムでとりあげられたテーマである.これも近年胃病変の診断が発達し,ことに癌病変を早期にとらえることが可能となり,胃癌の発育の様相に種々な問題が提示されたためである.
胃癌巣内の潰瘍は縮小しないというのが従来の常識であり,これが良性潰瘍との経過観察上の一つの大きな鑑別点とされていたわけであるが,最近諸家の研究は癌巣内の潰瘍の縮小・消失するもののあることを明らかにし,これらから村上教授,佐野博士の潰瘍癌の分類とそれらの関係一悪性サイクルを説明する考え方が生れた.
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